日常的な過程の中で生まれ、
人々がより良い生活を求める中で、
それぞれのストーリーに帰属する、
それは空気のような存在。
普遍的に見えるものでありながらも、
研ぎ澄まされたカッティングや洞察に富んだ仕様は、
とても知的な印象且つ、
経験には無い好奇心が揺さぶられるスタイルとして、
私たちの内部へと昇華します。
時代が、流行が、変化し続ける中でも、ふわふわと浮遊し続け、
幾年が過ぎようとしたとしても、
それぞれの個性に寄り添う「究極のワードローブ」を提案しています。
しかし、ワードローブ(日常着)=普遍的な服として見ようとしても、
やはり多角的に異端であり、
やはり多角的に「LEMAIRE」であることを、
ごくごく自然と理解させられてしまいます。
音数の規制(ミニマルミュージック)やバウハウスデザイン、
日本でも古くから用いられている俳句の様式と同様に、
装飾を省き、見えないところにこそ注力する考え方を
非凡な才能を持ってして、長きに渡りミニマリズム哲学を打ち出し続けています。
「服装(ファッション)」という言葉は「服を装う」と書きますが、
LEMAIREの製品には装うこと(ファッション)以外の
もっとその奥深くにある、
過度な贅沢さでもない、流行りめいた感嘆でもない、
人間的に必要な更なる側面を呼び起こそうとすることを、
訴えかけているようにも捉えられます。
それは何か。それは受け取り手によって異なり、
その何かを探すためのツールが
このブランドの存在意義や理由になってくれるのだと信じます。
LEMAIREのアイテムをトップスなりボトムスなり
1つだけでも取り入れて、
あとは合わせる物は大抵何でも良いと思えるくらいでも、丁度いいです。
それでも尚、様々なファッションカテゴリーに順応し、
寄り添ってくれる不思議さは、
もはや面白いと感じさせ、それすなわち「ファッション」であることと言えるでしょう。
(当然、LEMAIREにはLEMAIREで対応して頂けることが最適解ではありますが。)
トップデザイナーであるが故の、
エゴを顕著に表現しない難しさを理解した上で
美しさの定義と根源を見つめ続け、
時に激流のように脳内を刺激し、
時にそっと静かににその人に高級感を付与し、
人々のコミュニケーションの中で生まれる、
居心地の良さやリアリティを追求した
少ないことこそ、豊かである、
真のラグジュアリーブランドです。
【 LEMAIRE 】