【Who did you borrow it from?】

 

 

OUR LEGACY 「BORROWED BD SHIRT FADED BROWN COTTON VOILE」

 

 

 

 

ダークブラウンにボタンダウン仕様のシンプルなシャツ。

 

 

シンプルなデザインのフィールドにおいて、

 

パターンの技術力や素材の良質さというものに、注視されるようになってしまいます。

 

 

素材やパターンの最高到達点を目指すことで、

 

デザインという遊び（抜け感）を削ぎ落としてしまうのも、

 

シンプルな服作りの難しい点です。

 

 

例えば、上記両立を図るというテーマを設け、製作をしえども、

 

どうしてもその配分が厄介になり、「デザインに凝る。素材/パターンに凝る。」

という

 

2項をどちらから始めたとしても、既にそれは、もう一方に対して、注力不足な気もします。

 

 

ならば、そのどちらかを妥協（抜け感）したように見せれば良い。

 

 

このシャツでいえば、

 

「元々、ドレス感のあるボタンダウンシャツではあったが、

 

長い年月を経て着用を繰り返した結果、

 

膨らみのあるシルエットに変化した」的なニュアンスが感じられます。

 

 

しかし、これはあくまで私自身の見解。正解は無いです。

 

 

 

 

 

太った人が着るには、首元/肩周りは窮屈そうなシャツ。

 

細身の人からしたら、身幅が広い気がするシャツ。

 

 

「このシャツって、太った人から借りてきたの？それとも細い人から借りてきた？」

 

 

どっちでも構わないけど「借りてきた」というストーリーがまず面白い。

 

 

肩幅と首元がキュッと詰まったパターンに

 

裾に向かって広がりを見せるAラインシルエット。

 

落ち着いたダークブラウンで、

 

あたかも着用をされてきたような自然なシワ感、

 

やや化繊を混ぜたようなシャリ感の視覚効果、

 

その中に微かな光沢と陰影を見せ、どこかドレッシーな印象すらも垣間見えます。

 

 

どこか、なにか、テンポ感の違うこういうものを羽織って出掛けたいものです。

 

 

ドメスティックの上質なプロダクトを前提とした考え方ではなく、

 

プロダクトの在り方を自由な発想で、ストーリー性を設けることで見えてくる多層世界。

 

 

OUR LEGACYは服の在り方に新たな側面と問題を提案しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

ダークブラウンにボタンダウン仕様のシンプルなシャツです。

 

 

OUR LEGACY 「BORROWED BD SHIRT FADED BROWN COTTON VOILE」】

 

 

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